❖無電極ランプとは?
無電極ランプとは、電極がないランプのことです。
電極がないと言うことは劣化する部分がなく、寿命がかなり長いのが特徴です。
現状バリエーションが少なく、水銀灯の代替えランプとして使われていることが多いです。
また、配光が360℃ありまんべんなく照らすことができるのも特徴です。
従来の水銀灯と比べると消費電力も少なく環境にも配慮した照明と言えるでしょう。
ここでは無電極ランプとLED照明を比較して、
それぞれのメリット・デメリットを紹介します。
・配光と光量について
蛍光灯や水銀灯の代替えLED照明の光量(ルーメン)は、既存のものの約60~70%程度の物が代替え品となる。
※理由についてはコチラを参照
しかし、無電極ランプの場合はLED照明と異なり既存のもののルーメン数と同じ程度のものでなければならない。
理由は、無電極ランプが360℃配光であるというところにある。配光が360℃ということは、従来の照明と同じ光り方をするのだ。つまりルーメン数も同じでなくては同等の明るさを得ることができないのである。
まんべんなく照らすことができるメリットが有る一方で、
無駄な所へ光を射出しているためのロスについても考えなければならないのです。
・光について
無電極ランプの大きな特徴として、LED照明よりも目に優しい光(グレアが少ない光)を放出する。
LED照明がグレアの強い直視できない光を出すのに対して、無電極ランプは直視できる光を出すのである。
しかし、LED照明も拡散カバーを付けることでグレアを低減することは可能である。
※グレア:不快感のある眩しい光のこと
・寿命の長さ
一般的にLED照明の寿命は40,000時間と言われている。
対して無電極ランプの寿命は60,000時間~100,000時間にもなる。
無電極ランプはこの長寿命を活かし、交換することが難しい場所に最適なランプとして活躍している。
東京のレインボーブリッジなどに使用されている照明も、この無電極ランプです。
❖無電極ランプのメリット・デメリット
上記で無電極ランプについて簡単に説明しましたが、改めてメリットとデメリットを紹介します。
・無電極ランプのメリット
①配光が360℃でまんべんなく照らす事ができる
②グレアが少なく直視可能な光を出す
③寿命がとても長い
④重さが軽い
・無電極ランプのデメリット
①配光が広い分、天井高が高いと光が届かなくなる恐れがある
②省エネ性能がLEDと比べてあまり高くない
③ランプと安定器の距離を離せない(5m以内に設置必須:2.5m以内に設置推奨)
❖まとめ
ここまで無電極ランプとLED照明についての比較を説明致しましたが、いかがでしたでしょうか。
LED照明は国内大手メーカーが多く取り扱いを行っておりますが、
無電極ランプは国内大手メーカーで取扱が殆どありません。
これは、無電極ランプはLEDが汎用化される前の技術であることが理由です。
市場が急速にLED化する中、
無電極ランプを訴求や市場開発するよりもLEDでの商品化を優先した為に撤退したのです。
どちらかが良く、どちらかが悪いというわけではなく、場所や状況・お客様要望によって適切なものを使い分けるようにしましょう。