各メーカーLED製品の性能を比較してみよう! ~ LEDベースライト編 ~

LEDベースライトの普及が進んで早10年ほどの月日が経ちました。
主要メーカーも合わせて蛍光灯照明器具の製造を停止し、LEDベースライトの販売や技術開発に舵を切る形となっています。
実際メーカーごとに製品の違いはあるのでしょうか?それでは、各メーカー製品ごとに検証していきましょう!!

国内メーカーのLED照明製品(40形ベースライト一般タイプ)

まず大手の主要メーカーの違いをカテゴリー別に見ていきましょう。
一覧にて注意すべき点をピックアップしていきます。

価格(メーカー小売価格または参考価格)

LED製品に限らず、どの電気製品においても決定的な違いは「価格」にあると言えるでしょう。
「国内製品は高い」「中国製は安い」といった具合に、一般消費者もそのようなイメージで捉えているのではないでしょうか。

上記の表の通り、同性能で一般的なベースライト(富士型 40形 2灯タイプ)のメーカー小売価格(いわゆる定価)はすべて同じ価格となりました。
しかし、製品を仕入れ業者が調達する際には、各メーカー製品ごとに「掛け率」というものが存在します。その掛け率によって消費者に提供される「販売価格」に変動が出るようになっています。

明るさ(光量 ルーメン)

大手国内メーカーのLED製品の場合、設計段階から試行錯誤や検討を重ね、配光特性や分光分布に至るまで配慮されています。照明製品を購入する際には、一般的にルーメン値を確認します。
40形の蛍光灯を2灯搭載した照明器具の場合、LED製品であれば「4000lm」が必要とされています。
各メーカーともに規定の明るさはすべてクリアしていました。

物の見やすさ(演色性 Ra)

演色性とは、端的に説明すると「光源によって同じものでも色の見え方が変わる性質」の事になります。
※演色性についての詳細記事はこちら→ 演色性(Ra)とは? | エネプラ.com

上記の表に記載する製品では、Panasonic・東芝ライテック・岩崎電気は同じRa83、三菱製品はRa85、オーデリックに限ってはRa94という数値でリリースされています。
しかしながら、演色性を向上させる場合、基本的に消費電力を上げるか、または明るさ(ルーメン)を低減させる必要があります。

消費電力(kWh)

LED蛍光灯の消費電力

照明における消費電力(kWh)とは、1時間あたりの使用量を指し、1000Wを1kWhと表記します。
電化製品における消費電力の削減はそのまま電気代削減=経費の削減にも繋がります。

上記の製品ではPanasonic・東芝ライテック・三菱・岩崎電気がほぼ同性能で消費電力25Wに比べ、先程演色性が高かったオーデリックに関しては26.6Wと、他と比べても多少高い結果となりました。

保証期間(製品保証)

照明器具の保証には、「製品保証」「工事保証」というものがあります。

製品保証・・・一般的な保証で、期間内に製品の不良により故障した場合、新しい製品と交換してもらえる保証内容です。
工事保証・・・製品保証に加えて、取付けまで行ってくれます。
(特に高天井用LED器具の設置には高所作業車などの追加コストがかかるため、メーカーの工事保証は大変助かる保証内容です。)
※高天井用LED編はこちら

Panasonic・東芝ライテックは、照明器具側の保証が1年となりLED電源ユニットの保証が3年になります。
三菱電機では、上記メーカーと同様の製品保証期間に加え、購入後5年間までは故障した部品のみ交換してくれる無償提供にも対応してくれます。また、高天井用LED(水銀灯代替)にのみ工事保証も行ってくれます。 
岩崎電気・オーデリックに関しては製品保証が5年となり、主要メーカーの中でも一番長期で保証してくれます。

各メーカーの特徴

以下はいくつかの日本の主要なLED照明製品メーカーの一般的な特徴です。

  1. パナソニック (Panasonic) :
    • 住宅用から商業用まで幅広い用途に対応。
    • 省エネ性が高く、長寿命の製品が多い。
    • デザインが練り込まれており、高品質でメーカー自体の信頼性が高い。
  2. 東芝(東芝)
    • 技術革新と設計の優れた組み合わせで評価。
    • LED照明の分野で革新的な技術を持っていることで知られている。
    • 色の再現性と省エネ性能を抑えた製品が多い。
  3. 三菱電機 (Mitsubishi Electric) :
    • 高品質なLED照明製品を提供しており、特にオフィスや商業施設向けに強みを持つ。
    • 省エネ性や長寿命はもちろん、明るいさや色の温度の調節が容易な製品が多い。
  4. コイズミ照明(KOIZUMI)
    • 主な住宅用照明に重点を置いており、機能性とデザイン性を重視した製品が多い。
    • ユーザーが自分の好みに合わせてカスタマイズできる照明ソリューションを提供。
  5. 大光電機 (Daiko Electric) :
    • 様々な照明製品を提供しており、特に住宅用照明が豊富です。
    • シンプルで使いやすい製品が多く、コストパフォーマンスに優れています。
  6. アイリスオーヤマ(アイリスオーヤマ)
    • 低価格帯のLED照明製品が多く、手頃な価格で購入できます。
    • 省エネ性と長寿命の基本的な特徴を持ちつつ、コストパフォーマンスを重視しています。

これらのメーカーはそれぞれ異なる強みや特徴を持っており、用途や予算に応じて選択肢がございます。

まとめ

一般市場にLED製品が普及してから約10年となりますが、大手国内メーカー製品と中国製品の差は徐々に狭まりつつあるのかも知れません。
なぜなら中国製品といえど信頼性に富み、安全性が確保されたLEDランプが浸透しつつあるからです。
LED製品を購入する際は、価格だけでなく品質面においても十分検討を加えることが必要でしょう。

LEDの選び方~大手国内メーカーと中国製品の違いについて~

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

おすすめの記事