❖12VLED電球のチラつき解決方法

12VのハロゲンをLED電球にした場合、ローボルト電子トランスと調光器のLEDの組み合わせによってチラつきや電子トランスが故障した実際の事例をまとめました。ハロゲンランプに限っては100V用のものと12V用のもの2種類が存在します。100V用のハロゲンランプでも調光器と連動していた場合はチラつきのゾーンを確認する必要がありチラつきがひどい場合はLED用の調光器に交換もしなければいけません。

12Vハロゲンについては

調光器に加え電子トランスとのマッチング状況も重要になってきます。

12V用のハロゲンランプは、このあたりのことを抑えていないと後々にチラつき、

不点灯(トランス故障)などが発生する可能性がでてきます。

実際に12Vハロゲンランプを使っていた場合に注意しなければいけない事が2つあります。

まずひとつには電子トランスが新しいか古いかです。12Vのハロゲン型LEDが販売されている代表的なメーカーはフィリップスです。12VハロゲンをLEDにする場合は恐らくフィリップス社製のLEDが最も多くなるのではないかと思います。マイナーなメーカーでも出されているかもしれませんが、扱うのは危険だと思います。フィリップスの12Vハロゲンでなんとか調光器、トランスのマッチング状況がわかったくらいなのですからマイナーメーカーだったら、はっきりいってどうなるか予測がつかないです。

もうひとつはLEDと調光器のマッチングによるチラつきです。調光器によっても違いますが明るさを絞るとチラつきがでるゾーンがあるということです。
下記はわたしが実際に体験した事例です。

❖実際に起こった現象(トランスの故障)

事象①:電子トランスの故障によるLED電球の不点灯
事象②:チラつき

◆組み合わせ
・旧ランプ:ウシオ JR12V-50WLM/KEZ-H D1
・LED電球:フィリップス MASTERLED7-35WEZ10 2700K12VMR16 15D Dim
・電子トランス:遠藤照明 X224B 約10年使用
・調光器:デジタル調光器(メモリ対応)

トランスの故障

トランスの故障

メモリー機能で各回路の電球の調光レベルを記憶させにワンタッチで例えば昼と夜の調光レベルを一斉に変えることができます。

上記のような組み合わせでフィリップスの12VLED電球を設置しました。1週間程度は問題なかったのですが突然ランプが不点灯になってしまいました。最初はランプの初期不良かと思ったので交換をしてみましたが交換したLEDも点灯しませんでした。

ということは残された可能性は電子トランスしかなく、別の箇所の電子トランスを外し不点灯になっていた電子トランスと交換するとLEDが点灯しました。原因は電子トランスの故障によりLED不点灯になってしまったことになります。

この時はたまたま電子トランスが1つ壊れたとしか思わなかったのですが、その後立て続けに1日1個のペースでLEDが不点灯になっていく現象が起こったのですが原因は全てトランスの故障によるもので、この時に初めて電子トランスとLEDの相性が悪いのではと疑いをもち検証していくことになりました。後でメーカーに確認したところX224BとMASTERLED電球はマッチング(フィリップス側の検証)はとれているとのことでした。

では何故このような現象がおこったのか。

はっきりとした検証はとれていませんが古い電子トランスが老朽化していることが一番の原因だったようです。X224Bはもともとマッチングがとれていると電材屋さんからききました。実際に電子トランスを新品に入れ替えてから2年程経過しましたが1つも同じような現象は現れていません。

マッチングが取れていたとしても電子トランスの老朽化がLEDにしたことで電子トランスには故障の原因となる影響を与えダメになってしまったようです。結論としては電子トランスを新品のX224Bに取り替えたことで解決することができました。

過去の事例に基づき12VのMASTERLEDと三菱電機製のトランスのマッチングをまとめました。
上記での事例であるように製造年月日が古いものは例えば遠藤照明X224Bでも老朽化により新品に交換、工事することをお勧めします。

下記表はフィリップスMASTERLED7-35WEZ102700K12VMR16 15D Dimと三菱電機の電子トランスのマッチングの相性をまとめました。

❖電子トランスと
フィリップス12V用LEDランプのマッチング表

遠藤照明 X224B LED7W(〇) LED10W(〇)
遠藤照明 X223B LED7W(〇) LED10W(検証なし)
遠藤照明 X228B LED7W(検証なし) LED10W(検証なし)
コイズミ AEE590280 LED7W(〇) LED10W(〇)
コイズミ AEE590281 LED7W(〇) LED10W(〇)
コイズミ AEE690156 LED7W(〇) LED10W(〇)
コイズミ AEE690157 LED7W(〇) LED10W(〇)
大光電機 DP36282E LED7W(〇) LED10W(〇)
大光電機 DP36283E LED7W(〇) LED10W(〇)
大光電機 AKT0014 LED7W(〇) LED10W(〇)
大光電機 AKT0015 LED7W(〇) LED10W(〇)

※電子トランスは三菱電機製で型番はメーカーOEMです。
※LEDランプはフィリップス製のものです。

❖ローボルト電子トランスと調光器とのマッチング

12VLEDと電子トランスのマッチングに加え調光器とのマッチングもトラブルの原因となります。

まず一番気をつけることは調光器の適合負荷(W)が大きなものは光の揺れポイントが100%以下になると発生してくる可能性が大きくなります。

かと言って必ずしも適合負荷が小さいものが問題ないかというと、そうではありませんでした。

電子トランスと調光器とLEDとのマッチングをとるには負荷がどれくらいになるかにもよるため非常に難しい問題です。

組み合わせは多岐にわたるため困難ではあるかと思いますがチラつきが出ないようにするにはLED専用の調光器に交換することをお勧めします。

❖チラつきが出た場合の対処方法(一時対処)

あくまで一時的な対処方法になる為、チラつきが収まる保証はありませんが
下記の方法で収まる場合もあります。

・光の揺れるポイント箇所を探る

調光を100%から徐々に絞っていき、どのポイントで光が揺れ出すかを探って下さい。
揺れだすポイントが見つかったら、それ以下にはしないように留めておけば良いかと思います。

もしも数日後にチラつく現象が出た場合は、調光器のツマミ位置が変わっている可能性があります。

基本的には調光器はいじらないという事になります。

・負荷をかけて対処する

LEDにすることで一気に負荷がかからなくなることでチラつきが出てしまうのでチラついたLEDをもとの12Vハロゲンランプにもどし負荷をかけてみて下さい。

同回路上でチラつく電球が1個とは限りませんが複数個のチラつきがでた場合も、まずは1個をもとに戻して他のLEDのチラつきが収まるかどうか試してみて下さい。

その後、調光器のチラつかないポイントを探ってみて下さい。

・回路の切断

チラつきは電子トランスと調光器のマッチングと負荷減少によっておこるので
調光器の回路を切断してしまえば収まります。もちろん調光はできなくなるので
100%の明るさで問題なければ回路切断するのが良いのではないでしょうか。

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