❖低圧受電の電気料金
低圧受電は主に一般家庭や商店、事務所などの電気の使用量が少ない
50KW以下の需要家になります。
この低圧受電の契約には「電灯」と「動力」に分かれ使用する内容によって契約の仕方がかわります。
電気の契約は使用料によって変わり使用する量が多いほど基本料金単価が上がり、また使用量についても段階的に単価が上がる仕組みになっています。
地域電力会社によって電気料金は異なりますが下記は東京電力の電気料金メニューの一部になります。
❖「電灯」の主な契約メニュー
従量電灯A | 400VAを超えたら5Aまでの契約。アパート共有部の廊下の照明など。 |
従量電灯B | 一般家庭で最も多い契約。10A~60Aまでの契約電力。 |
従量電灯C | 6KVAまでの契約。電気製品の多い家庭から商店など。 |
朝得プラン | 時間帯別の電灯プラン。深夜1時~朝9時まで割安な夜間料金を適用。 |
夜得プラン | 時間帯別の電灯プラン。夜21時~翌朝5時まで割安な夜間料金を適用。 |
半日お得プラン | 時間帯別の電灯プラン。夜21時~翌朝9時まで割安な夜間料金を適用。 |
土日お得プラン | 曜日別の電灯プラン。土日の一日中が割安な土日料金を適用。 |
おトクなナイト8・10 | 時間帯別電灯(夜間8時間型)/夜間:毎日午後23時~翌朝午前7時まで。
昼間:毎日午前7時~午後23時まで。 時間帯別電灯(夜間10時間型)/夜間:毎日午後22時~翌朝午前8時まで。 昼間:毎日午前8時~午後22時まで。 |
ピークシフトプラン | ピーク抑制型季節別時間帯別電灯。 |
電化上手 | 季節別時間帯別電灯。 |
深夜電力 | 電力量の少ない深夜から朝にかけて電気を利用する割安なプラン。
ご使用の機器(電気温水器など)の機種によって契約内容が異なります。 |
※東京電力料金メニュー
一般家庭では主に従量電灯Bの契約が一般的ですが、電気を使う時間帯や曜日によってお得になるプランやオール電化のプランなどもあります。太陽光発電やリチウムイオン蓄電池などが登場し日中に電気を蓄電池に貯めて夜に使うなど電気を上手に使うことで、よりお得なプランにしてはいかがでしょうか。
❖「動力」の主な契約メニュー
低圧電力 | 200V(三相単線)で工場などのモーター、空調など動力を使用し契約電力が50kw未満。 |
おまとめプラン |
低圧高負荷契約。電灯と動力を1つにまとめたメニュー。 (例) (イメージ) |
※東京電力料金メニュー
小規模な商店や事務所などでは照明コンセントは従量電灯で契約し空調や機器など200Vで使う電気機器は低圧契約を別にすることになるケースが多いです。
このような従量電灯と低圧電力を
2契約している場合は条件が合えば「おまとめプラン」に変更できる場合があります。
(上記の電気量の使用例を参考)
❖従量電灯Bの電気料金の見方
従量電灯Bは一般の家庭で最も多い契約になります。電気の使用量はご家庭によって違います。
一人暮らしの方もいれば4人家族もいたり様々ある為、電気の使用量も当然ながら変わってきます。
一人暮らしならエアコンを同時に2台使ったりはしないでしょう。しかし4人家族なら同時にエアコンを4台一斉に動かす可能性があります。ですから電気の契約も使用量に応じた契約をしなければいけません。
この電気の契約の仕方を間違えると電気料金が高くなってしまいますし逆に小さく契約してしまうと
直ぐにブレーカーが落ちてしまいます。
ではこの従量電灯Cの契約は10A~60Aが基本料金となっていますが、どのように考えて契約すれば良いのか解説します。
たとえば・・・
エアコン 1000W
テレビ 50W
ドライヤー 1000W
電子レンジ 700W
合計は2750Wとなります。同時に使った場合に電力が何ワットになるか計算します。
消費電力の計算方法は
W(電力)=V(電圧)×A(アンペア) となります。
1000Wであれば 1000W=100V×10A
2000Wであれば 2000W=100V×20A
3000Wであれば 3000W=100V×30A
4000Wであれば 4000W=100V×40A
5000Wであれば 5000W=100V×50A
6000Wであれば 6000W=100V×60A
それぞれのアンペアの時の消費電力はこのようになります。電圧は100Vなので契約アンペアと
掛け算した数字が消費電力となっています。
よって2750Wを同時に使うことを考えた場合には30Aの契約をしておく必要があるということ
になります。仮に20Aの契約をした場合には契約容量を超えた電気使用量があると安全装置である
ブレーカーが作動してしまい電気が落ちてしまいます。