❖ディマンドリスポンスとは

ディマンドリスポンスとは、経済産業省によると「卸市場価格の高騰時または系統信頼性の低下時において、電気料金価格の設定またはインセンティブの支払に応じて、需要家側が電力の使用を抑制するよう電力消費パターンを変化させること」を指します。

つまり、電力の供給側でなく需要側をなんとか抑制しようという仕組みのことです。

従来、需給量の調整は供給側が行ってきました。しかし東日本大震災以降、日本では原子力発電が停止され、電力の需要と供給のバランスをとるのが難しくなってしまいました。そこで、供給側だけでなく需要側でも電力消費量を調整する必要性が指摘されるようになり、ディマンドリスポンスの重要性が見出されたのです。

ディマンドリスポンスには2種類あり、
時間帯別料金等の電気料金ベースのものと、需給調整契約等のインセンティブベースのものに分けられます。

 

                                           出典:経済産業省 省エネルギー小委員会(第6回)配布資料

ここからはディマンドリスポンスの2種類についてそれぞれ解説していきます。

❖電気料金型DR(電気料金ベース)

ピーク時に料金を値上げすることによって、事業者や各家庭に電力の抑制を促す仕組みが電気料金型DRです。
深夜料金のように時間帯によって料金設定に差をつけ、供給量に対して需要量が多く逼迫する可能性がある場合に料金を高く設定し、ピーク時の需要家達を単価の安い時間帯へ移動させようという狙いです。

                              出典:経済産業省 電力システム改革専門委員会(第2回)配布資料

 

❖インセンティブ型DR(ネガワット取引)

インセンティブ型DRは、予め「ピーク時に節電を行う契約」を電力会社との間で締結しておき、お客様は電力会社からの要請に応じて節電した場合、対価を得られる仕組みです。

ここでは、「発電と節電は等価である」という概念に基づき考えられています。

お客様が電力需要ピーク時に節電してくれれば、発電したのと同じとみなして節電した分の対価が支払われます。
これまでも、需給調整契約と呼ばれる、電力会社と需要家の間で同様の契約が有りました。

ただ、これまでと違うのはアグリゲーターと呼ばれる仲介事業者の存在です。

アグリゲーターは、電気事業者と需要家を仲介する役目です。電気事業者からの節電要請を受けると、
アグリゲーターは、需要家に節電を依頼する流れとなります。アグリゲーターが需要家を取りまとめることで、
需要規模が小さい家庭などの需要家でも参加できる形となりました。

                              出典:経済産業省 電力システム改革専門委員会(第2回)配布資料

 

                              出典:経済産業省 電力システム改革専門委員会(第2回)配布資料

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