この記事の目次
❖エネルギー使用合理化等事業者支援補助金について
エネルギー使用合理化等事業者支援援助金は予算が最も多く、
毎年継続して出されている経済産業省の補助金です。
執行団体は、平成23年度からSII(一般財団法人環境共創イニシアチブ)が行っています。
実際に補助金の申請を行うためにはSIIのホームページから申請を行います。
(出典:経済産業省HP)
❖事業区分
エネルギー使用合理化等事業者支援援助金の事業区分は大きく分けて2つあります。
1.工場・事業場単位での省エネルギー設備導入事業
2.設備単位での省エネルギー設備導入事業
まずは1から説明していきます。
❖工場・事業場単位での省エネルギー設備導入事業
こちらは投資回収年が5年以上の事業が対象です。
※投資回収年=補助対象経費[円] ÷ (計画的エネルギー量[kl/年] × 燃料評価単価[円/kl])
※燃料評価単価=前年度の工場・事業所単位のエネルギーコスト[円] ÷ 同期間の工場・事業場単位の使用エネルギー量[kl]
✬申請条件は以下の通りです。以下のいずれかを満たせば申請可能です。
・工場・事業場の省エネ率が1%以上。ただしエネマネ導入時は2%以上(単位:kl)
・工場・事業場で使用量を1000kl以上削減(省エネ量)
・費用対効果が補助対象経費1000万円あたり省エネ量200kl以上
・エネルギー消費原単価の改善率1%以上(単位:kl)
・ピーク対策効果率が5%以上(単位:kWh)
・ピーク対策時間帯で使用する電力を190万kWh以上削減(ピーク対策効果量)
・費用対効果が補助対象経費1000万円あたりピーク対策効果量80万kWh以上
・ピーク対策原単位の改善1%以上(単位:kWh)
※ピーク時間帯・・7月1日~9月30日、及び12月1日~3月31日の8時~22時のこと
✬審査基準については以下の通りです。
・省エネ率
・省エネ量
・省エネ費用対効果
・省エネ内容の先端性
・政策的意義(中小企業等)
❖設備単位での省エネルギー設備導入事業
次に、2について説明します。
✬申請条件は以下のいずれかの既存設備を
一定以上の省エネ性の高い設備に更新する事業であることです。
・高効率照明(LED)
・高効率空調(電気式パッケージエアコン、ガスヒートポンプエアコンなど)
・産業ヒートポンプ(高温水ヒートポンプ、循環加温ヒートポンプなど)
・業務用給湯器(業務用ヒートポンプ給湯器、潜熱回収型給湯器)
・高性能ボイラ(蒸気ボイラ)
・高効率コージェネレーション
・低炭素工業炉(燃焼式、抵抗加熱式、誘導加熱式)
・変圧器(油入変圧器、モールド変圧器)
・冷凍冷蔵庫(電気冷蔵庫、電気冷凍庫)
・産業用モータ
✬審査基準については以下のとおりです。
・中小企業/個人事業主該当有無
・省エネ率
・省エネ量
・費用対効果
❖補助金採択のために
補助金の採択率は年々低下しています。この理由は、照明や空調など人気のあるものに申請が殺到していることにもあります。
そこで、補助金の採択を狙うために照明や空調などと合わせて人気のなさそうなもの(あまり申請がされていないもの)と
同時に申請することで採択されやすくなると考えられます。
(例)
照明+ 空調 =人気なもの+人気なもの・・・・どちらも競争率が高い=採択されにくい
照明+ボイラー=人気なもの+不人気なもの・・ボイラーの競争率が低い=採択されやすい
※あくまでも例です。