LEDに交換することで消費電力が下がるため電気代は安くなりますが、あまり安くならない場合もあることに注意する必要があります。
LEDに交換することで大きな効果が得られるのは白熱電球からの交換です。

照明には白熱電球もあれば似たような電球型蛍光灯もあります。この電球型蛍光灯からのLED化は白熱電球ほどの節電効果は得られません。電球型蛍光灯だけではありませんが照明には種類がたくさんあるため、あなたが使っているランプによっては必ずしも大きな効果が得られるものではないという事です。

例えば白熱電球、ハロゲン電球、蛍光灯、水銀灯、メタルハライドランプなど種類や用途が違うので、何をLED化するかによって省エネ率が違います。

様々ですが使っている照明によっては削減効果が出ないものもあるのです。
白熱電球やハロゲンランプであれば削減効果は80%~90%見込めますが
直管蛍光灯だと55%~65%くらいに削減効果が少なくなってしまいます。

蛍光灯(電球形蛍光球)は白熱電球の次世代照明として登場し白熱球よりも少ない消費電力で同じような明るさが得ることができます。また直管形蛍光灯でいえば通常の蛍光灯(FL、FLR)より更に消費効率を高めたインバーター式(hf)と呼ばれる点灯方式のものもあります。このインバーター式の直管蛍光灯からのLED化はやはり省エネ効果は少なくなってしまいます。

❖電気代の削減効果が高いランプ(LED化におススメ)

・白熱電球(一般電球E26/E17)

家庭のリビングやトイレなどごく一般的に利用されている「白熱電球」はLEDに変えましょう。

白熱電球には100W、60W、40Wなどの種類がありますがLEDの選定の目安は1/10程度の消費電力のもので問題ないでしょう。
※本来のLED選定の目安はルーメン(光の量)の指標で交換目安を考えますが、ここでは分りやすいようにW(消費電力)を目安として説明します。

例えば

白熱電球100W→LED10W  約90%削減

白熱電球60W→LED6W   約90%削減

白熱電球40W→LED4W   約90%削減

・ハロゲンランプ(E11)

ハロゲンランプ50W→LED5W 約90%削減

ハロゲンランプとハロゲン形LED

❖削減効果の小さいランプ

・電球形蛍光球

(パナソニックのパルックボールや東芝のネオボール、三菱オスラムのルピカボールなど)

電球形蛍光球と蛍光球形LED

蛍光球は省エネ効果の高いランプです。上記の例だと50%削減です。

白熱電球の後継として開発されたランプなので、蛍光球を使用している家庭も多いかと思います。白熱電球と比べ寿命が3倍ほど長く省エネですがランプの購入単価は高いです。

白熱電球が200円~300円程度ですが蛍光球は800円程度します。

・高圧ナトリウムランプ/メタルハライドランプ/
セラミックメタルハライドランプ

LEDにしても大きな省エネ効果は見込めないのはメタルハライドランプです。メタルハライドランプは元々、省エネ性の高い優れたランプなのでLED化したとしても白熱電球のような大幅な省エネにはなりません。またLEDに交換するには白熱電球のように単純に交換することができません。安定器を通して点灯しているためLED化には工事が必要になります。

下記の写真のようにメタルハライドランプは特殊な棒状の形をしています。LEDにはこのようなランプ形状は数少ないので単純に工事をしてランプを交換するということもできないので、LED化には器具と合わせて交換するほうがよいでしょう。

高圧ナトリウムランプとメタルハライドランプと セラミックメタルハライドランプ

HIDランプ(水銀灯)の中でも最もランプ効率が良いのは高圧ナトリウムランプで水銀灯の約2.4倍となります。次にメタルハライドランプの1.5倍です。演色性も水銀灯がRa40に対してメタルハライドランプはRa90と2倍となります。

外見が水銀灯とよく似ているのでわかりにくいのですが工場に入ってみるとグーリンがかったような感じに見えたら水銀灯の可能性が高く、周囲がはっきりとした色で見えているようでしたらメタルハライドランプです。

メタルハライドランプは自動車製造工場など塗装作業をする際に色の再現性(演色性)を重視したりするので使われていたりします。

既に利用しているランプが水銀灯でなくメタルハライドランプであればLEDに替えても水銀灯ほどの省エネ効果は得られないということになります。

様々な種類があり簡単にランプだけを交換できるわけではありません。もしLED化をしようとしたらランプだけでなく照明器具をセットで交換することになり電気代の削減効果のわりには器具代や工事代が高くついてしまい費用対効果が悪いということになってしまいます。

まとめるとLEDは全てのランプに平等に省エネ効果を発揮しないということです。

家庭、オフィス、店舗、工場など場所によって特徴のある照明が使われているのでどのようなランプを利用しているかをしっかり見極めLED化するものとそのまま利用するものを区別して上手に省エネをしてみてください。

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